2016年3月6日日曜日

映画 「オデッセイ」感想

飛行機に頻繁に乗るのもしばらくなさそう、とみて、このところ乗ると映画三昧。オデッセイを日本への一時帰国の際に。原作を先に読了していたけど、文句なく楽しめた。それだけで稀有な映画だと思う。原作通り、ではなかったけれど、世界観や骨子を壊さずに、映像にしたときに冗長になる要素をうまく排除して映画サイズの作品にうまく仕上げていた。原作付き映画が毎回この出来だったら安心してもっと観に行けるのに。ジャンル的にSFというのが映画化に向いている、というのもあるのかもしれないが。きっと、多くの小説読みの人と同じように、小説原作の映画化には良い思い出は少ない。特に作品が人間ドラマだったりすると、映像にした際の平坦さに耐えられなくなるのか、映画化チームが原作を曲げてしまうような余計なシーンを付け加えてしまったりしがちだけど、良い結果になっている例を寡聞にして知らない。

個人的なワースト体験は「落下する夕方」だ。キャストも豪華だったわりにまったく合っていなかったし(菅野美穂演じる華子は白痴みたいだったし、原田知世演じる主人公は、ただ振り回される真面目な常識人、という呈で、原作の主人公の持つ懐の深さをまるで出せていなかったし)、最後に変なシーンを追加したせいで、ただの陳腐な色恋沙汰のお話になってしまっていた。今思い出しても腹が立つ。

・・・何の話を書いていたのかわからなくなってきたが、オデッセイの話だ。キャストも良かった。違和感ない配役。特に船長役のジェシカチャステインはハマり役で、インターステラーに引き続きの好演。

マッドデイモンの演技も良かった。ただ、自分の中で彼はとてつもなく真面目な人なので、主人公の困難でもユーモアや悪態を忘れない性格とは大分乖離があり、頑張って演じてる、(ともすれば)背伸びしている、ように感じられ、若干違和感があった。勝手なイメージだし、誰ならピッタリだったのかはわからないが。。。



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