2010年12月31日金曜日

ニュージーランド出張記

12月の半ばにニュージーランドに出張に行ってきた。どうも、出張というビジネスな言葉と、ニュージーランドという国は結びつきにくいらしく、僕がニュージーランドに出張に行くことになったことを告げると、多くの人が一瞬、ん?という顔をしたし、僕もまぁその気持ちはわかる。自分の中でそれなりにレアな体験であったかと思うのでせっかくだからBLOGに記録を残す。

出張に際して、同僚や上司は、楽しんできてね!と言って送り出してくれた。ありがたいことだが、若干納得がいかない。べっ、別に遊びにいくわけじゃないもん!





成田空港で一枚。言ってるそばから音速で観光気分。しかしキャッチーだが、どうなのよこのネーミングセンス。





ワイハーやグアムのようにメジャーな渡航先ではないので、変な電車に載せられて成田の果てへ。

そしてこの後飛行機でオークランドへひとっ飛び。ひとっ飛び、11時間である。初めて調べたときは愕然としたもんだ。時差が夏時間で4時間だから、まぁフライトは6時間くらいかなぁ?とか勝手な見積もりをしていたが、とんでもなかった。ちょっとしたヨーロッパ沙汰である。おかげで機内では2食+おやつまで出る。うっかりスパークリングワインを飲んで、iPadで本を読んで快適に過ごす。何度も書かないとうっかり忘れそうになるので書いておくが、出張である。

そうこうしているうちに、入国の書類が配られたので、記載を行ったのだが、予期しない項目があって困ってしまった。Foodを持っていますか?というのがそれだ。ん?俺ガム持ってるよ?ついでに言うと機内に持ち込んでない鞄にもヨーグレット入ってるよ?とたっぷり15分は悩んだ。アメリカなんかだと、入国の書類には、銃を持ってますか?だのラリってますか?だの、人をぶっ殺してブタ箱に入りましたか?だの、安心して全部Noと言える項目が並んでたので迷うこともなかったんだけど、(そういや、フルーツだの肉だのを持ってますか?というのはあった気もしたけど)Foodって大雑把に書かれると、Yesだよなぁ、でもこういうものって全部Noが並ぶのが普通なんじゃなイカ?これYesにしたら鞄開けられて大変面倒なことになるんじゃなイカ?でも嘘書くのはどうか?などと悶々とする。

どうもニュージーランドは、さすが農業国だけあって食物の持ち込みは厳重に管理されているらしい。というのを、記載例を参考にするために取り出した、わがまま歩きニュージーランドというガイドブックで、その場で初めて知る。馬鹿馬鹿!俺の馬鹿!先に読んでたら遠足気分を盛り上げるためだけにヨーグレットなんて持参しなかったのに!日本食レストラン大黒に丸をつけてチェックする暇があったらちゃんと入国審査のページくらい読んでおくんだよ!だいたいヨーグレットって英語でなんて言うんだよ!英語っぽい響きだけど絶対通じないだろこれ!何度も書かないとうっかり忘れそうなので(略





夏の国。写真はオークランド空港から市街地に向かうバスの車中から撮ったもの。結論から言うと、入国審査問題なかった。ドキドキしながらFood -> Yesと書かれた入国書類を見せると、どんな種類の食べ物だと聞かれたので、ガムとヨーグルトキャンディだと言ったら無罪放免で通してくれた。やれやれ、ヨーグレットのせいでひどい目にあった。もう今度からはヨーグレットは持参しないことを固く自分に誓う。

この写真、結構気に入ってるんだけど、妻には別に日本と変わんないね、とバッサリ切られ、同僚や友人には、メーメーはどこですか?と煽られた。ふ、不評。





バスの停留所から、ちょっと信じがたいほどの坂道、おそらく30度くらいはあった、を同僚と二人、重い荷物を押しながら登ってハイヤットに。良いホテルでした。まだ11時にもなっていなかったので荷物を預けて市内を散策に。何度も(略





素敵市街地。こういう昔からの建物があちこちにあって異国情緒を盛り上げる。





素敵市街地。こういう昔からの建物が・・・ってあれ?運命的に通りすがったアニメショップを激写。地球の反対側にいてもお前はお前だ!という厳然たる事実を突き付けられる。





五飛!もう戦争は終わったんだ!本放送なんて、もう15年前だぞ! 違う!俺はまだ、戦っている!
いくらなんでもウイングは古いと思うんだ。いや、大好きだけど。





オークランドのシンボル、スカイタワー。





当然のように登る。海が見えて、ヨットがたくさん浮かんでいて、その向こうにも町並みが穏やかにひろがっている。魔女の宅急便に出てくる街のよう。一目で見てとても気に入った。キキが旅に出た年から20年も離れてるけど。





タワー的コンテンツ。どうもニュージーランドはバンジージャンプがさかんらしく、このタワーにもご多分に漏れずバンジー設備が付属している。当然スルー。ビジネストリップだし!今更だけど!などと思っていたら、後日、今回の出張に招いてくれた向こうの人から、なんでタワーに行ったのにバンジーをしていないんだ?そういうのを英語で何ていうか知ってるか?チキンだ!HAHAHA!!などとバックトゥーザフューチャー的煽られ方をする。り、理不尽だ・・・そして古い・・・。





タワーを降りて海へ。電話ができる日本時間になったので、Skype on iPhoneで妻子に電話。何も問題もなく通話できる。今回の出張では、iPhoneと海外パケットし放題、そしてSkypeを組み合わせて、海外でも普通に定額パケット通信&無料通話を実現できた。電波も悪くなかった。ソフトバンク、普段は電波の絡みとかで文句も多く出るけど、これはすばらしいと思った。





昼ご飯を食べたカフェ。食事の写真は撮り忘れた。この後、食事の写真を撮りたかったことを、半ばまで食べ進んだ後で気がつくという失態を旅行中、都度都度10回くらい繰り返す。





公園をぶらつきながらホテルに戻る。オークランドは公園が多い街らしく、あちこちに公園がある。たしかにイギリス人が作ったらしい、と感じる手入れの行き届いた公園だ。季節は夏なので、汗ばむ陽気だが、日本の夏ほどは暑くない。夏日未満の温度。湿度も低く、快適。





ようやくホテルにチェックイン。ホテルの事務手続きで何かミスがあったらしく、長く待たされる。待たされたといってもたかだか10分か15分だが、フロントは恐縮して、スイートへ無料アップグレードしてくれた。ラッキー。そんなわけで部屋。まっとうな机とソファーがあっていい感じ。





こっちはベッドルーム。窓から公園が見える。こちらもいい感じ。滞在中、ゆったりくつろげた。ホテルのネット環境は、有線と無線が一応完備だが、相性なのか性能なのか、iPadはWifiの電波をまるで拾ってくれず、すっかりスタンドアロン端末になってしまった。持参した職場の持ち出し専用PCは有線で問題なく接続できVPNも張れたので、東京の自席のPCにリモートデスクトップ接続してメールチェック。これで世界のどこにいても職場にいるのと同じように仕事が進められる。素晴らしい。・・・んだか素晴らしくないんだか。うっかりメールがとれたのでうっかり返信してうっかり仕事モードに。VPN張れなかったら大手を振るって遊・・・いえ、なんでもありません。





食事に出たムール貝を食べさせるバーでの一枚。写真を撮ったのは8時過ぎなのにこの明るさ。結局この後、9時近くなるまで日は沈まず。ムール貝と本場のフィッシュ&チップスは大変美味だった。イギリス系だから食事には期待しない方がいいとの噂だったが、どこも普通においしい。うれしい誤算。ただ、どこも量は多い。ムール貝も、同僚とうっかり1キロ頼んだら文字通りバケツに一杯出てきた。
いや、無理。





まぁ、観光気分だったのは(観光気分って言っちゃった!)移動日だった初日だけ。二日目からは普通にホテルと職場を往復して、夜に飯を食べにでる毎日。とはいえ、向こうの連中は16時半には帰り支度をはじめて、17時きっかりには会社を出るので、こちらとしてもアフター5は非常に長かった。まぁ長いアフター5に何をやってたかってホテルで仕事なんですけどね。ちょうと向こうの17時が日本の13時なので。単に稼働時間が4時間延びたような生活。楽しみと言えば飯だけ。毎回18時半に待ち合わせて出かけてたんだけど、何しろ17時きっかりに仕事が終わってる連中なので、レストランは18時半にはいつも満杯。できあがってる方々多数、という状況。何か理不尽。

写真は、二日目に食べたTボーンステーキ。すごいや、Tボーンステーキなんて味っ子の作者が考えた空想上の産物なんだと思ってた!三次元三次元!これもうっかり4割方食べ進んだあとで慌てて撮ったので食べかけです。ごめんなさい。





滞在最終日に訪れた趣きのあるフードコート。スペイン料理やイタリア料理をいただく。どちらのメニューもそれぞれスペイン語とイタリア語で書かれており、読めず。頑張って一つだけ解読ができたのがブイヤベース。





あっというまの5日間。帰りのオークランド空港にて。滞在中はまったくホームシックにかかることも日本食が恋しくなることもなかったんだけど、うっかり空港でTwitterをチェックしたら、ラーメンなう、とか書いてあって激しくラーメンが食べたくなって困った。

大変楽しい出張だった。また来たい。今度はプライベートで。

2010年5月28日金曜日

PowerPointの資料を英訳しながら気がついたこと

自分の日本語のPowerPointの企画書を、海外の関連会社への説明用に英訳してるんだけど、
実に難しい。まず感じるのは、日本語の情報圧縮力は偉大、ということ。当初はレイアウトをかえずに日本語を
英語に変えていっていたんだけど、日本語だと10文字くらいで済む文章が、英語にすると軽く2倍とか2.5倍の長さになってしまう。
仕方なく多少レイアウトをいじるハメに。正直いつもアプリでもまじめに国際化とかやっていないけど、
単にメッセージの問題だけではないんだなぁ、これ。

あとは、日本語だとまわりくどい表現とか、逃げの表現を多用しがちなところが、英語だと、おそらく英語力の問題もあるんだろうけど
どんどんシンプルなメッセージに変わっていく。細かなニュアンスはガンガン落ちていく。
これがLost in Translationってことなんだな、と実感した。

昔海外で暴れん坊将軍を見てたら、「みなのもの!ろうぜきものじゃ!きれ、きりすてぃ!!」
としゃべってるのを、字幕で「kill him」と略されていて愕然としたのを思い出す。

と、ここまで書いていて思ったんだけど、シンプルでわかりやすい資料を作成したかったら、
英語でひとまず作っておいて、それを日本語訳したらいいんじゃね??

2010年4月21日水曜日

今更ながらPerfumeの願いをエンドレス再生な件

Perfumeの何が好きなんだろうと考えてみたんだけど、それはきっと、「あやうさ」なのかな、
と「願い」をエンドレス再生しながら思った。

例えば、努めて無機質にそっけなく音を作ってるのに、ふとした拍子に3人の生身の部分だったり揺らぐ感情が
表出してくるという「あやうさ」。例えば、うっかりインタビューで全力でプロデューサー批判をしてしまうという「あやうさ」。
Perfumeをしながら、また人気の絶頂にありながら、いつまでもPerfumeではいられないと自覚しているような「あやうさ」。

率直に言って「願い」はバラードとしてはありきたりで、Perfume以外が歌ったら単調な曲だと思うんだけど、
静かで平坦な曲調の中に、彼女たちのかすかな感情の揺らぎがちりばめられているような気がして、
ついつい今夜も再生してしまう。
少なくとも僕にとっては、中田のめざしたPerfumeの、わずかな綻びこそがPerfumeの価値なんだと思う。

というような色眼鏡をかけて消費すると、Perfumeはとても面白いと思う。SF的。

2010年4月15日木曜日

GLEEが面白い

FOXで放送中のGLEEというドラマがとても面白い。
アメリカのスクールドラマなんだけど、
アメフト部とチアを頂点としたスクールカーストの
最下位に位置するGLEEクラブ(合唱部みたいなもん)に
所属する高校生達の青春をコメディタッチに描いている。

さすがにカースト制度っぷりのすごさはネタっぽく映るんだけど、
たまにアメリカの田舎ならではの閉塞感を突然むき出しで
描いたりして眼が離せない。毎週楽しみに見てる。

というか、どうも昔から、アメリカの田舎町の閉塞感、という
キーワードにやたらと弱いなぁ。もうこれが描かれただけで絶賛してしまったりするし。
なぜなんだろう。閉所恐怖症気味だからか?ん?意味が分からんな。

邦ドラマでも、「青い鳥」とか好みだったな。
あの、トヨエツが、誰もいない駅で指差し確認してるシーン。
胸が切なくなったね。

なんの話をしていたのかわからなくなっちゃったけど、とにかくCATV最高ってことで。

2010年4月14日水曜日

Google App Engine/Java

最近はSlim3で遊び中。そのあまりのすばらしさにうっかりApp Engineでなんか作るときにはJavaで書いてしまっている。
GAE/Jは出た当初見たんだけど、あまりのおまじないの多さにうんざりして(というか仕事をしているような気がしてしまって)
触れていなかったんだけど、Slim3だと非常にシンプルに書けるし、コンテキスト再ロードが基本的に不要なので
さくさく作れる。

GAEでmarkketplaceでの課金まわりとか、独自ドメインでのSSLとかそのあたりが解決されたら
一気に流行るんじゃないだろうか。

2010年4月12日月曜日

ゆとり世代は男子も「一般職」という日経の記事が酷い件

偏見と差別に満ちた、まったくひどい記事。伝聞で書いて客観的報道を装ってはいるが、根底に流れる思想は透けて見えまくり。
電子版の出版の件といい、日経グループというのがいかに古めかしい価値観を温存してきた企業体であるかがよくわかる。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100408/213893/

インタビューされた側の企業の採用担当者も冴え渡っている。

>「一般職は、勤務地が大きく変わることがないことから、自宅から通える仕事を安易に選んだ、というのが本音だったようだ」。

安易かどうかはあんたが決めることじゃない。自分の価値観にしたがって
勤務地が変わらない勤務形態の選択を希望することの何が悪いというのか。
男は仕事一筋で、地方に飛ばされても黙って耐えるもの。という価値観だけがすべてではない。

>だが、大企業の採用担当者は手厳しい。「一般職に応募する男性は、まず採用しない」と口を揃える。

いっそすがすがしいほどの男性差別。逆のことを考えればすぐにわかるだろうに。
「総合職に応募する女性は、まず採用しない」と口を揃えたらどんな大変なことになるか。

一般職という雇用形態が存在していることからもおそらく大手企業なんだろうが、
そんな会社ですらこの体たらく(そんな会社だから、かもしれないが)。
多様な価値観が存在すること、その多様さから生まれる何かがあるかもしれないことに
目を向けようともしない。日本が沈むわけだ。

後半のゆとりうんぬんの「最近の若者は」的記事もつっこみどころ満載だったが
まぁこっちは正直興味ないのでスルー。
#今後数年はこういう記事をあっちこっちで見ることになるんだろうな、と思うとはやくもうんざりだが。

2010年4月9日金曜日

iPhone OS4.0

来ましたね。とても練られたアップデート、というのが第一印象でしょうか。
例えば待望のマルチタスクについても、全面開放ではなく、必要なもののみを解放して
バッテリーやリソースの無駄食いを防いでいるあたり、きちんと考えられているなと
感じます。そしてFast App Switch。あの画面サイズだとマルチウインドウは
考えがたいので、一番マルチタスクが解放されずに困っていたのはアプリの切り替えだと
ターゲットを定めて、必要な機能を提供してきました。これで各アプリで
ブラウザを実装するような馬鹿なことは必要なくなるわけで、開発者の効率も、
ユーザの操作性も向上するでしょう。

参入してまだ数年だというのに、Appleは携帯という限られたリソースの中で、
最大限にリッチなユーザ体験をもたらすことに今のところ成功し続けているように
見えます。考えてみれば昔からこの会社は自前のハード(異論あるところですが)と
OSをセットで提供してきているわけで、そのノウハウが活きているのでしょうか。
まったく何が幸いするかわからないものです。

あと、個人的にうれしいのは、各種データ操作のAPI提供。
今はカレンダーに関して、PUSH通知がどうしても手放せないので
仕方なく標準の使いにくいソフトを使っていますが、
今回のAPI提供により、使い勝手のいいアプリがカレンダAPIを利用して
標準のカレンダデータにアクセスできるようになることが見込まれます。
これでようやくカレンダーソフトの選択が行えそうです。

とりあえず夏が楽しみです。それまでにObject-Cを覚えるのです。。。

2010年4月8日木曜日

iPadのイベントに参加してきた

iPad Laundingというイベントに参加して、iPadを触ってきた。
思ったより快適に使える印象だった。

Appleにしては珍しく、第一世代から安心して買って大丈夫そうな印象。
ただ、キーボード入力はつらかった。たぶんAppleも自覚はしているだろう。
ハードウェアキーボードの接続を許したのが何よりの証左。
手書きも、指で文字を書くのが難しいからどうなんだろう。
タブレット的に使うには、筆圧が見えないから厳しい。
インプットは申し分なさそうだけどなぁ。。。
正直他の人が絶賛するほどには感動はしていない。
様子見。

まぁ液晶も奇麗だったし速度も速かったし、いい感じなのは確かだけどねぇ。