2016年2月10日水曜日

タイ、タクシーとの戦いの思い出

4年間、沢山の国を訪れたが、仕事とプライベートを合わせると一番多く訪問したのはタイだ。タイは、最近でこそ物価が上がってきたとはいえ、それでもシンガポールやオーストラリアの非現実的なほどに高い物価ほどではなく、基本的に外人に親切で、日本食もおいしいので特に日本人には人気の国。リタイア後の生活の地としてタイを選ぶ日本人も多い。個人的にもかなりお気に入りの国の一つだ。

ただ一つ気に入らない点は、タクシーだ。タイのタクシーはもちろんメーターベースのものもあるのだが、乗ろうとすると基本亭に行き先に応じた値段の交渉がはじまる。運ちゃんはあの手この手で料金を上げようとしてくる。曰く、「あちらは今激しく混んでいてすごく時間がかかる」(朝夕はどこも渋滞で激混みなのは事実だが)、「あそこが工事中なので大きく迂回する必要がある」(確かめる術はないが、ほんとかよ)などなど。こちらとしても、いいからメーターをまわせ、このまえはそんなにしなかった、など応戦をせざるを得なくなる。お互い拙い英語で激しくやりあう。タクシーは毎回戦いだ。そうして勝ち取った値下げを日本円で計算してみると約30円くらいだったりする。経済的な事情の違いもあるので、そのくらい気持ち良く払えばいいのだが、言い値を呑むのはどうしても我慢がならない。少しまえに、南米で値切り交渉をしたタクシーで連れ去られて強盗殺人にあった日本人の報道があり、何て無謀な事をするんだ、などと批判にあっていたが、気持ちはとてつもなくわかる。それはどうしてもできない事なのだ。この心理がいったいどこから来るのか正直よくわからないが、意味のわからない自負によるものなのだとしたら、足元をすくわれないようにしないと、とたまに自省する。それにしても、相手は交渉は日常茶飯事であまり気にしていないのかもしれないが、こちらとしてはたかだか30円くらいの事で言い争わないといけないのは本当に疲れる。

くたびれっぱなしなのは癪にさわるので、今度Note.muあたりで、「タクシーの値切り交渉に使える英語術」とかいうノートを作って1記事300円あたりで売ってやろうかと思うので、ぜひご愛顧をいただければと思う。でもくれぐれも比較的安全な国で使うように。死んじゃうからね。

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